私たちは以前、GitHubスター数トップ10のオープンソースプロジェクト管理ツール をまとめたことがあります。このような内容は多くのユーザーに保存・共有され、継続的に議論されています。セルフホスト型かつオープンソースのプロジェクト管理ツールは、現在も多くのチームにとって重要な選択肢となっています。
しかし最近、Reddit を見ると、ユーザーの関心はより直接的なテーマへと移りつつあります——AI は実際にプロジェクト管理の日常業務に関われるのか、という点です。
こうした議論の中では、すでに多くのユーザーが実践事例を共有し始めています:
- 多くのチームが AI を活用し、会議記録の自動整理や、議論内容からのアクション項目やタスクの抽出を行っています。
- AI はプロジェクト資料や社内ナレッジの整理にも活用され、情報検索や重複したコミュニケーションにかかる時間の削減に役立っています。
- 一部のユーザーは、AI をタスク分解、優先度判断、さらにはプロジェクトリスクの予測にも活用し始めています。
プロジェクト管理の役割分担は変化しつつあり、AI は整理や分析といった業務を担う存在として徐々に活用が進んでいます。また、チームが AI に期待する役割も、単なる効率向上から、具体的な業務プロセスへの関与へと広がりつつあります。
こうした背景から、本記事では単なるプロジェクト管理ツールの紹介にはとどまりません。各製品の公式情報をもとに、GitHub から、すでに AI 機能を統合している、または AI 協働を明確に推進している TOP 5 のオープンソースツールを選定し、それぞれの AI 機能と、プロジェクト管理における具体的な活用方法を詳しく解説します
💬 NocoBase ブログへようこそ。NocoBase は、あらゆる種類のシステム、業務アプリケーション、社内ツールを構築できる、拡張性に優れた AI 搭載のノーコード/ローコード開発プラットフォームです。完全なセルフホストに対応し、プラグインベースの設計で、開発者にもやさしい構成になっています。→ GitHub で NocoBase を見る
おすすめツール一覧
NocoBase —— 企業向けアプリケーション開発を支援するオープンソースプラットフォーム。高度にカスタマイズ可能なプロジェクト管理システムを柔軟に構築でき、AI を業務プロセスの実行に組み込むことが可能です。
Huly —— 統合型コラボレーションプラットフォーム。AI はコミュニケーション内容の整理やナレッジ管理に強みがあります。
ERPNext —— 業務プロセスを軸にしたプロジェクト管理システム。AI を活用し、業務データの整理やプロジェクトレポートの自動生成を支援します。
Plane —— アジャイル開発向けの計画・管理ツール。AI が要件の分解やイテレーション管理をサポートします。
AppFlowy —— ドキュメント中心のコラボレーションツール。AI によりドキュメント整理やナレッジ管理を支援します
No 5 NocoBase
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基本情報
公式サイトリンク:https://www.nocobase.com
GitHub リンク:https://github.com/nocobase/nocobase
GitHub Star:21.4k
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概要
NocoBase は、従来のようにあらかじめ固定されたプロジェクト管理プロセスを提供するツールではなく、データモデルを基盤としたオープンソースの AI ノーコード/ローコード開発プラットフォームです。チームは自社の業務モデルに合わせて、プロジェクト管理システム、コラボレーションシステム、またはデリバリー管理システムを柔軟に構築できます。
プロジェクト管理のスタイルとして、NocoBase は主に以下の用途に適しています:
- カスタマイズ可能なプロジェクト管理システムの構築
- 業務プロセスを横断したコラボレーション管理
- 複雑なデリバリー業務や多役割が関わる協働環境への対応
プラットフォームには、テーブル、カンバン、カレンダー、フォーム、ワークフロー自動化などの機能が標準搭載されており、これらを組み合わせることで、アジャイル型、カンバン型、またはハイブリッド型のプロジェクト管理を実現できます。
NocoBase は、「AI 社員」というコアコンセプトを導入しています。AI 社員は、業務データや画面構造、ワークフローを理解できるデジタルチームメンバーとして設計されており、コンテンツ生成にとどまらず、データベース検索、タスクステータス更新、フォーム自動入力など、実際の業務操作も実行できます。

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AI 機能
- 情報整理とコンテンツ生成
要件整理や会議終了後、AI 社員は議論内容を構造化された要件情報や実行ポイントとして整理し、チームが次の作業にスムーズに進めるよう支援します。
- 業務データの参照と操作
プロジェクト進行中、AI 社員は権限範囲内でシステムデータを参照し、タスク情報の補完や実行記録の更新、関連データの維持管理を支援します。これにより、重複入力やシステム間のデータ連携にかかる作業を削減できます。
- ワークフロー連携とプロセス自動化
AI はワークフロー内のインテリジェントノードとして、プロセスの進行に関与できます。承認、タスクの引き継ぎ、業務の実行フローにおいて、AI はトリガー条件に応じてデータ処理や業務操作を実行し、ワークフローを固定ルールだけに依存させるのではなく、業務コンテキストに基づいて自動的に次の処理へ進めることができます。これにより、人手による引き継ぎ作業を削減できます
No 4 Huly

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概要
Huly は、オープンソースの統合型チームコラボレーションプラットフォームです。Linear、Jira、Slack、Notion など複数のツールを統合・代替することを目的とし、タスク管理、コミュニケーション、ドキュメント共同編集、プロセス管理を単一のシステムで実現します。
プロジェクト管理のスタイルとして、Huly は主に以下の用途に適しています:
- アジャイル開発におけるチーム協働
- エンジニアリングチームのタスク管理
- コミュニケーションと協働が密接に連携したプロジェクト管理
単なるタスク管理ツールとは異なり、Huly は統合されたコラボレーション空間の構築を目指しています。チームは同一の環境内で、タスク計画、ディスカッション、ドキュメント蓄積、プロジェクト推進を一体的に進めることができます。
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基本情報
公式サイトリンク:https://huly.io
GitHub リンク:https://github.com/hcengineering/platform
GitHub Star:24.3k
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AI 機能
- コミュニケーション内容の自動整理
Huly は、コミュニケーションや会議の場面で AI を活用でき、リアルタイム文字起こしや議論内容の整理を行います。これにより、チーム内のやり取りを構造化された記録として残し、会議整理にかかる負担を軽減します。

- 情報管理とナレッジ整理の支援
Huly は、プロジェクトデータ、ドキュメント、チーム内コミュニケーションを一元管理し、AI によるナレッジ整理や検索をサポートします。これにより、チームはプロジェクト資料や過去の記録をより効率的に参照できるようになります。

No 3 ERPNext

1. 概要
ERPNext はオープンソースの企業向け統合管理システムで、ERP、CRM、HR、財務、プロジェクト管理などのモジュールを提供します。プロジェクトのデリバリーを企業の運用プロセスと一体化して管理したい組織に適しています。
プロジェクト管理のスタイルとして、ERPNext は主に以下の用途に適しています:
- 企業規模のプロジェクトデリバリー管理
- 業務プロセス主導のプロジェクト管理
- 部門横断のリソース・コスト管理
開発協働に特化したプロジェクト管理ツールと比べると、ERPNext の AI 機能は、業務協働や企業プロセスに関わる文書・コミュニケーション領域での活用が中心です。プロジェクト型の企業や、サービス提供型の組織に向いています。

2. 基本情報
- 公式サイトリンク:https://erpnext.com
- GitHub リンク:https://github.com/frappe/erpnext
- GitHub Star:31.5k
3. AI 機能
- 業務文書や顧客コミュニケーションの生成支援
ERPNext のエコシステムでは、AI 拡張により業務文書や顧客向けのコミュニケーション、プロジェクト関連の文章作成を支援できます。たとえば、契約書のドラフト、業務説明資料、プロジェクト報告などの作成を補助し、日常的な文章作成・整理にかかる負担を減らします。

No 2 Plane

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概要
Plane はオープンソースのアジャイルプロジェクト管理ツールで、主にプロダクト/開発チーム向けです。要件管理、イテレーション計画、タスク追跡、チーム協働といった主要機能を備え、Linear などのモダンなアジャイルツールに近い利用体験を提供します。
プロジェクト管理のスタイルとして、Plane は主に以下の用途に適しています:
- アジャイル開発の管理
- イテレーション/要件の計画管理
- プロダクトとエンジニアリングの協働管理
従来型のプロジェクト管理ツールに比べ、Plane は要件の分解とイテレーションの進行ペース管理を重視します。継続的なデリバリーと素早い反復開発が求められるソフトウェアチームに適しています。
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基本情報
公式サイトリンク:https://plane.so
GitHub リンク:https://github.com/makeplane/plane
GitHub Star:45.3k
3. AI 機能
- 要件・タスク内容の生成支援
Plane AI は、要件の説明やプロジェクト背景をもとに、タスク内容、サブタスク構成、補足説明を自動生成できます。これにより、チームは要件の分解とタスク計画をより素早く進められます。

- イテレーション計画と作業項目の整理支援
Plane AI は、既存のタスク情報をもとに作業項目の構成を整理し、タスクのまとめ方を最適化したり、背景情報を補足したりすることができます。これにより、イテレーション計画をより整合的で実行しやすい形にできます。

No 1 AppFlowy

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概要
AppFlowy はオープンソースのコラボレーションツールで、Notion に近い位置づけです。ドキュメント編集、データベース管理、タスク連携、ナレッジの蓄積といった機能に対応し、ローカル導入とデータの自己管理を重視しています。
プロジェクト管理のスタイルとして、AppFlowy は主に以下の用途に適しています:
- ドキュメント主導のプロジェクト協働
- ナレッジ蓄積を重視したタスク管理
- 小規模チーム向けの協働・情報管理
従来のタスク管理ツールに比べ、AppFlowy は「コンテンツ」と「タスク」を一体で扱うことを重視します。ドキュメント、ナレッジ管理、プロジェクト推進を一貫して進めたいチームに適しています。
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基本情報
公式サイトリンク:https://appflowy.io
GitHub リンク:https://github.com/AppFlowy-IO/AppFlowy
GitHub Star:67.9k
3. AI 機能
- ドキュメント作成・コンテンツ生成の支援
AppFlowy AI はドキュメント編集時に、コンテンツ生成、文章表現の改善、ノート情報の整理を支援します。これにより、要件やプロジェクト資料、協働内容をより効率的に記録でき、情報の蓄積をより構造化できます。

- ナレッジ整理・情報検索の支援
AppFlowy AI はドキュメントやデータベースの内容をもとに、ナレッジ情報の整理を支援します。また、自然言語でプロジェクト資料やチームのナレッジを検索できるため、過去の履歴や協働情報をより手軽に参照できます。

おわりに
協働の形が変化し続ける中で、将来のプロジェクト管理ツールは、単なるタスク管理ツールから、より強い協働機能とスマートな支援機能を備えたプラットフォームへと進化していく可能性があります。
オープンソース/セルフホストの前提であれば、チームは固定機能や単一の作業スタイルに縛られることなく、自社の業務プロセスに合ったツールを選び、実際の協働の中で AI の活用方法を段階的に探っていけます。
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