Excel 管理から一歩進み、Classmethod は NocoBase を活用して、明確な構造と柔軟な権限設定を備えた従業員情報管理プラットフォームを構築しました。
この新システムにより、社内業務の効率化はもちろん、今後はクライアントへの技術提案力もさらに高まります。
Classmethod について
Classmethod株式会社は、AWSの導入・運用支援で知られる日本を代表するITサービス企業です。コスト最適化やセキュリティ対策をはじめ、クラウド活用、データ基盤構築、生成AI、アプリ開発、SaaS連携など、Google Cloud、Cloudflare、Informatica、Snowflakeといった主要サービスにも幅広く対応しています。
また、技術メディア「DevelopersIO」でもおなじみの同社は、高度な技術力と素早い実行力を兼ね備えたプロフェッショナル集団です。
情報管理の壁――Excel だけではもう追いつかない
事業拡大に伴い、Classmethod の組織も複雑化。日本国内だけで約500名、グループ全体では850名以上に広がり、正社員のほか、パート、業務委託、副業メンバーやパートナー企業など、多様な働き方・国籍のスタッフが在籍しています。
そんな中、Classmethod では次のような課題が浮き彫りになってきました:
- 海外拠点や多様な雇用形態の従業員情報をどのように一元管理すべきか?
- 入退社や異動などの手続きを、権限設定や通知も含めて自動化できないか?
- 各人の資格や職歴、研修履歴を集約して、最適な人員配置や採用に生かせないか?
- システム化で業務効率を上げつつ、若手エンジニアにも実践経験を積ませ、コストも抑えたい――そんな両立は可能?
これだけの複雑な管理を、もし今も Excel や Google スプレッドシートで行うとしたら……トラブルが次々に起こるのは目に見えています。実際、これが Classmethod が直面していたリアルな悩みでした:
Excel・スプレッドシート管理の限界 | 主な課題 |
---|---|
⚠️ ソフトウェアライセンスの管理は Excel 頼り | ❌ 未使用アカウントにもライセンスが割り当てられたまま、無駄が発生 |
⚠️ 部署ごとにバラバラの Google スプレッドシートで管理 | ❌ 監査のたびに各部署と IT に大きな負担、手間も時間もかかる |
⚠️ アクセス権限の記録も別々のシートで管理 | ❌ データの定義が統一されておらず、情報共有や権限設定でミスが頻発 |
⚠️ 複雑な情報の突き合わせは VLOOKUP で手作業 | ❌ 部門をまたいで情報を探すのが大変で、業務スピードも落ちる |
⚠️ 入社・異動・退職のたびに手動でデータ更新 | ❌ 入社手続きに最長10営業日もかかり、新入社員にとっては不便 |
そして何より、組織が大きくなるほどこうした問題は悪化し、手作業頼みの管理体制では管理部門の負担が増大。全社的な対応スピードも落ち、データの信頼性も揺らぎます。
この現状を打開するために、Classmethod は「データの一元管理」「ビジネスごとの柔軟な設定」「業務の自動化」を叶える、新たなシステム導入を目指しました。
システム選定のポイント
スプレッドシート管理からの脱却にあたり、Classmethod は Airtable や NocoDB など複数のツールを比較検討しました。直感的な操作性や一定の拡張性は魅力でしたが、最終的に選ばれたのは NocoBase。その決め手となったのは、他のツールでは実現できない「柔軟性」と「コントロール性」、そして Classmethod の技術文化との相性の良さでした。
重視されたポイントは以下の通りです:
1. オープンソースで柔軟に運用
重要なシステムは自社 AWS 上で運用し、セキュリティや法令対応も担保したい——NocoBase は完全オープンソースで、場所を問わず導入可能。
2. ユーザーごとの課金が不要
閲覧中心の利用が多い中、一般的なユーザー課金モデルだとコストが急増。NocoBase ならその心配なし。
3. きめ細やかな権限設定
レコード単位・項目単位での可視性設定が可能で、階層型のセキュリティ管理も実現。
4. UI とデータ構造を分離して柔軟設計
部署ごとに必要な画面を簡単にカスタマイズできるのも魅力。
5. ワークフローを標準搭載
入社時のアカウント自動作成や一時権限の自動解除など、日常業務の自動化もツール内で完結。
6. API の自動生成で簡単連携
新しいデータ追加ごとに API が自動で提供され、スクリプト自動化や他システムとの連携もスムーズ。
機能数では突出しないものの、「セキュリティ・自律性・柔軟性・開発運用の主導権」——Classmethod が本当に求めていた価値を、NocoBase はしっかり提供してくれました。
NocoBase 導入後の変化――現場が変わる
導入が決まると、Classmethod のエンジニアチームはすぐに自社 AWS 上に NocoBase を展開し、「従業員」「部署」「ソフトウェアライセンス」「社内資産」「システムアカウント(Slack・GitHub など)」「資格」など、会社の仕組みに合わせたデータモデルを構築しました。
CSV で一括インポートした初期データに加え、今後の更新は Python や自動生成 API を活用して自動化。各データをリレーションでつなぐことで、バラバラだった情報が一気に「つながる」状態に。
運用開始後、現場ではさまざまな効果が見られました:
- 部署ごとのスプレッドシートが不要になり、データのズレや食い違いが激減
- SaaS ライセンス管理も自動化され、IT 監査の手間が大幅ダウン
- 一時権限の自動回収や端末配布の確認、期限アラート送信なども自動化
- 業務部門自らフィールドや画面を変更でき、エンジニアへの依頼やメンテ負担も最小限に
- 資格や研修歴、職歴などの人材データも一元化し、異動や採用もスムーズに
何より、このシステムを基盤に今後の発展も見据えています。システム連携やワークフロー拡張、AI 機能の追加も自在にできる——NocoBase の柔軟さと技術力が、Classmethod の成長を後押ししていきます。
進化を続ける現場――社内ノウハウを顧客価値へ
今や、日々の従業員情報管理はすべて NocoBase で一元化。新たな自動化・連携にも次々と着手しています。
- データの追加・更新時に承認ワークフローを自動起動
- Slack 連携で他部署へリアルタイム通知
- Google スプレッドシート等への外部データ出力
- ライセンスの期限前に自動で更新申請
- ノートPCやセキュリティカードなど資産の保有確認
- 一時権限の自動回収
- ワークフローによるライセンス失効リマインダー
- MCP サーバー経由で大規模言語モデルとの連携
さらに資格や職歴、研修履歴など従業員データの「見える化」による人材育成やナレッジ共有の強化にも取り組んでいます。
NocoBase を活用したことで、人事管理の一元化・自動化はもちろん、現場でのシステム構築・運用ノウハウも着実に蓄積。
技術主導の IT サービス企業として、Classmethod はこうした“実践知”をクライアントにも展開し、変化の激しい時代でも柔軟かつコントロールできる業務システム構築を支援しています。
まさに「技術をもっと,経営の中心に。高い技術力と確かな実績で,事業の質とスピードを高めます。」――これが同社の目指す姿です。
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